こんにちは、ドルフィンシステムの福島です。
2026年2月25日、NI から待望の USRP X420 が登場しました!
ついに 20 GHz 対応。そして 2TX/2RX(各1GHz帯域)、さらに 位相同期(LO IN/OUT)まで完備という、かなり気合の入ったハイエンド SDR です。
6G、NTN(Non-Terrestrial Network)、レーダー系の研究をやっている人には間違いなく刺さるスペックだと思います。
まずはスペックをおさらい
FPGAは USRP X410 や X440 と同じ ZU28DR です。ソフトウェア資産を流用できるのはうれしいですね。
ひと言でまとめると、「20GHz対応+LO入出力を追加した X410」といったイメージです。
気になる LO 入出力まわりを見てみる
個人的に一番気になるのは、位相同期をどう実現するかという部分です。
詳細なドキュメントはまだ公開されていないようですが、フライヤーのパネル図から読み取れることをまとめます。
フロントパネル
TX・RX それぞれに LO IN と LO OUT が用意されています。これがポイントです。
リアパネル
リアパネルは X410 / X440 と同様に REF IN・PPS IN が並んでいますが、LO 関係のコネクタはありません。LO の入出力はすべてフロントパネル側で完結する構成のようです。
位相同期はどうやって組む?
LO IN/OUT が付いているということは、複数台・複数チャネルを位相同期させる使い方が前提にあるはずです。いくつかのシナリオが考えられます。
シナリオ① 1台内で同期(RF0 → RF1) RF0 の LO OUT を RF1 の LO IN に接続して、1台2chを同一LOで同期させる。
シナリオ② 外部LO源を使う 外部にLO発信源(シグナルジェネレータ等)を用意して、各チャネルの LO IN に分配入力する。
N321 との比較
N321 には LO 発信源に加えて LO 分配器が内蔵されており、N321 を頂点とした LO 分配ヒエラルキーを組むことができました。
一方、X420 には LO 分配機能がないため、大規模な多チャネル位相同期を組む場合は、外部に LO アンプや分配器を別途用意する必要がありそうです。
4x4 Cabling Configuration Figure 6. 4×4 Cabling Configuration
Up to 32x32 Channels Figure 8. Up to 32×32 Channels
大規模構成になるほど外部 LO 系の設計が重要になりそうです。
価格と納期は?
発表を受けてさっそく見積もりを取ってみました。
約 650 万円(税別)
出荷まで 75 営業日(≒ 3.5 ヶ月)、海外輸送に約 1 週間かかるので、受け取りまでトータル約 4 ヶ月という計算です。 今すぐ発注すれば、早ければ 2026年7月頃 には入手できそうです。
X420 が向いているのはどんな用途?
このような方に特におすすめです。
- 位相同期が必要かつ ~20 GHz が必要 な方(NTN、6G、高周波レーダーなど)
一方、こんな場合はもっとコストを抑えられます。
- ~6 GHz で十分な方 → N321 × N320 の組み合わせが選択肢。単価 300 万円程度なので X420 の半額以下に抑えられます。
- USRP X310(2954R)をお持ちの方 → 位相同期対応の OBX ドーターボード(弊社でも購入済み。未評価ですが)に載せ替えれば、約 70 万円 で位相同期+~8.4 GHz・160 MHz BW を実現できます。
「うちの用途にはどれが合う?」というご相談はお気軽にどうぞ!
以上、ドルフィンシステム 福島でした! X420 の詳細ドキュメントが公開されたら、また続報をお届けします。お楽しみに!







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