マイクロソフトの支援プログラムに助けて頂いております。

あまり知っておられない方が多いようですが、マイクロソフトの支援プログラムはかなり充実しています。IT 業界でこのプログラムに入っていない会社があるのが信じられないくらいです。

支援プログラムは色々ありますが私が使ったのは、

 

アクションパックサブスクリプション IT 企業向け
BizSpark 新規創業向け

の2種類。

 

会社のステージによって使えるプログラムは異なりますがどちらも、ソフトウェアライセンスや各種サービス、トレーニングを無償で受けられるなどメリットの多い得点があります。

特にソフトウェアライセンスが無償で使えるのは、数十万円~数百万円の価値があります。

 

ではどのように支援プログラムの恩恵を受けたのか、その当たりを思い返しながら。

■創業時は何も知らず普通にPCやソフトを購入

2007年に創業する際に行なったのは、まずPCの購入。

Dellとサードウェーブ(ドスパラの法人部門)から合計3台。XP が 2台と Vista が1台。

ソフトは Office 2007 を別途3ライセンスと Visual Studio 2005 Professional を1ライセンスを購入。あと Linux で運用するサーバ用に Dell から安いものを1台 OS なしで購入。

他にも高額なハードウェア開発ツールも購入したので、出来るだけ費用は抑えめにしました。

この体制で日々運用し、仕事の要である OneNote を開発PCでも使いたかったので OneNote 2007 だけを個別にちょこちょこ買ってました。

恐らくこの時点で MS 製ソフトだけで 20万円くらい使ったのではないだろうか。

■マイクロソフトパートナーになってアクションパックサブスクリプションを購入

で、2009年2月のある日マイクロソフトから WPF のセミナーのメールが到着。そろそろ WinForm も卒業かなーなどと思いながら、セミナーへ。

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その会場で配付された資料の中に「アクションパックサブスクリプション」のパンフレットが1枚入ってました。そのパンフレットを見て驚愕。

Windows Vista、Office 2007 それぞれ 10ライセンス、
Windows Server 2003、Exchange Server 2003 (10cal 付き) も付いてて、
なんと年間40,000円程度。
またアクションパックサブスクリプション期間中 1年間に新しいバージョンの OS や Office がリリースされた場合、ダウンロードして使用することが出来ます。

「IT系の会社であれば大丈夫」という加入要件、利用条件を見ても全く問題なし。

いったい何なんだこれはw なんでもっと早く教えてくれなかったのw

Web でマイクロソフトの登録パートナーに登録して、簡単な質問に答えて、後は発注&入金をするだけ。

えらくハードルがひくい。

で、早速会社に戻って話をすると、もちろん誰も異論は唱えません(笑)

早速発注して注文が通ると、マイクロソフトパートナーネットワークから即 ISO イメージでダウンロードが可能で、プロダクト ID もその場で発行できます。

で、2009年7月に Windows7 がリリースされたら、すぐさま全PC に Windows 7 にアップグレード。ついでに SSD を導入し、PC の起動も速くえらく快適になりました。さらにファイルサーバとして使っていた Linux もリプレイスし、ダウンロードした Windows Server + Exchange Server を立ち上げ、Forefront サーバも起動しウイルス対策まですべて行なうというチカラの入れよう。3人の会社とは思えない充実ぶりを見せました。

アクションパックサブスクリプションで一番最初に感じたのは安心感

これで最新バージョンに乗り遅れることもないし、追加の購入費用もなし。この安心感は大きいですね。 ちょこちょこお金を使うのは心理的な負担もあったのですが、もうお任せ。

この「お任せ感」は意外に強力な作用でした。

■さらに強力な創業支援 BizSpark に加入!

その1か月後、自作フリーソフトを登録しているベクターからの1通のメール。

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ななんと、Windows 7 や Exchange Server に加えて、開発に必要な Visual Studio や Expression Blend も使えるプログラムがあるじゃないですか!

しかも3年間無償で使えるとな。

これはつまり MSDN + Subscription の最上位が3年間無償・・・

これを購入した場合に計算すると、

1,662,440+531,210+531,210(初年度+更新+更新)=\2,724,860円

なんと!約300万円分の価値・・・国の創業助成金に匹敵する額じゃないですか!

※ 2012年の価格 https://msdn.microsoft.com/ja-jp/subscriptions/buy/

で、こちらも早速ベクター担当者にメール。

直ぐに返信があって、担当者名・会社名(個人事業主ならなくてもOK)・ヒモ付ける Live ID・ホームページのアドレスをメールに書いて、会社のアドレスから送信。

なんとこれで完了してしまいました!

ヒモ付けられた Live ID で MSDN ダウンロードにログインすると、\(^O^)/

Visual Studio 2008 Ultimate ←当時最上位 がダウンロードできる!

別製品の Expression Blend もダウンロードできる!

WPF セミナーを受けたものの Visual Studio で UI を作るのはしんどいなぁ、と感じていたところだったのでこれは渡りに船。また Visual Studio Pro には搭載されていなかった「単体テスト」も搭載されている Ultimate なので、開発環境は無敵です。

BizSpark に登録してからの3年間には、
・Office 2010 のリリース
・Visual Studio 2010 のリリース
・Windows Phone 7 / 7.5 のリリース

があり、開発環境や Office がすべてバージョンアップされていきましたが、いつも最新のバージョンを使い続ける事が出来たのは BizSpark のおかげです。

■BizSpark が切れたのでアクションパックに戻る→さらに強化されてました。

月日は流れ 2012年。

BizSpark 卒業の時期がやってきました。そうです3年経過したのです。

BizSpark の天国からアクションパックサブスクリプションに戻ることにしました。これなら Windows 8 も Office 2013 も使う事が出来る・・・でも Visual Studio 2012 や Expression Blend は別途購入するか。そうおもいつつマイクロソフトパートナーのページを見ると。

なんとアクションパックサブスクリプションのラインナップが変わってるじゃないですか!

・マイクロソフト アクションパックサブスクリプション ソリューション プロバイダー
・マイクロソフト アクションパックサブスクリプション デベロップメント&デザイン
の2種類。

デベロップメント&デザインの方は、Windows 8、Office に加え Visual Studio 2012 Pro が付いてる-! 別製品だった Expression Blend も Blend for VS2012 と言うことで同梱されてます。

これなら Windows 8 / WP8 開発環境も一気に揃う!
ということで、早速発注&ダウンロード&インストール。

おかげさまで Windows 8 にも乗り遅れず、Office 2013 も RTM リリースと同時に使用でき、Visual Studio 2012 も Express ではないものを使う事が出来るようになりました。

ありがとうアクションパックサブスクリプション!

■感想

ともかく創業以来マイクロソフトの支援策には助けられ、また今でも助けて頂いております。

↑に書いたように、金銭的な負担が大きく軽減されました。

でもそれ以上に大きいのが安心感と、使いたいときに使える点です。やってみたいと思ったときにダウンロードすれば良いので、この身軽さ気楽さは代え難いものがあります。

なんだかんだソフトを購入する時は多少の心理的負担があるわけですが、そういったものが全くなく「最初の一歩を気軽に踏み出せる」という「創業時に必要なフットワークの軽さ」を実現できるプログラムでした。

創業する際、他にここまで手厚いサポートを受けられただろうか?

そう思い返すと、ありませんでした。

マイクロソフトが一番手厚くシンプルでした。

国や自治体の助成金などもありましたが、書類&手続きが多く、要件に達しないこともあり利用しませんでした。 次は東京商工会議所、資金繰りや資金調達の慣例など詳しくレクチャーして頂きました。

■マイクロソフトの目的は達成できたのか?

マイクロソフトが BizSpark やアクションパックを用意しているのは、MS製品の拡大という目的があるからだと思われます。ではこの数年間でマイクロソフトは、私たちに対して目的を達成することが出来たのでしょうか?

それは出来ています。

少なくとも私たちには(^_^)

MS 以外のプラットフォームも取り扱いしますが、WP, Windows ストアアプリ開発もしていますし、折に触れて客先で啓発もしています。

SIer ではないので、どーんと一括導入。という訳にはいきませんが、最初に検討するのは MS の技術だったりします。

もちろんこれはプログラムの効果だけではなく、次から次へと魅力的な製品&サービスが MS から出てくることが一番大きな理由ですが。

■提案

BizSpark やアクションパックサブスクリプションは、利用者にとってとてもメリットが多いプログラムですが、何故か浸透していません。私も偶然知ったくらいでしたから、知らない方も多くいます。

で、提案ですが新規創業支援窓口やイベントというのが、国の機関や自治体、商工会議所などにパンフレットでも置いてみたらいかがでしょうか。

もうすでにやっておられるかもしれませんし、まぁ、国や自治体難しい&面倒かもしれませんが。

商工会議所はハードルが低いかもしれません。

以上、ドルフィンシステム福島でした。

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