プチプチ専用の包装テープ「NO.335PE」の剥がれやすさを試す (2)

新連載 : ユーザー側・発注者も知っておいた方が良い、NI-USRPのReadmeの読み方を学ぶ(2)


image

あけましておめでとうございます。ドルフィンシステム福島です。
本年もよろしくお願いします。

前回の投稿でNI-USRPドライバのReadmeを開いてFeaturesまで解説しました。
第2回目の今回は、NI-USRPドライバがサポートしている範囲についての情報を読み解きます。

LabVIEWのバージョンによって、動作するNI-USRPドライバのバージョンが異なり、NI-USRPドライバのバージョンによって使用可能なUSRPが異なります。
この関係を理解しておくと、現在使用中のシステムがある場合、USRPのアップグレードが可能か理解することが出来ます。新規にUSRPを購入しても単純に交換して動作できないかもしれません。

NI-USRPドライバのReadmeを読む(第2回)

Supported Hardware

新しいUSRPを購入して動作しなかった場合、インストールされているNI-USRPドライバが対応しているかどうかReadmeで確認を行います。
この項目には、サポートされているUSRPデバイスとRFドーターボードの一覧が書かれています。
こちらも要チェックです。
clip_image001

System Requirements

この項目には動作させることが出来るシステム要件が書かれています。
よく見ると、Connector欄にUSB 2.0以上やギガビットイーサネット・PCI/MXI Expressは書いてありますが、10GbEはありません。
USRP-RIOに搭載されている10GbEを使った制御やIQデータの転送については、動作する環境や条件などがありますので、10GbEについては今後のメールニュースで触れていきます。
clip_image002

Application Software Support

この項目も要チェックです。
NI-USRPドライバがどのLabVIEWに対応しているか書かれています。
弊社では、お客様から開発依頼があった場合、お客様がお使いのLabVIEWのバージョンをお聞きします。
なぜならLabVIEWのバージョンによって使用できるNI-USRPドライバのバージョンが限られ、NI-USRPドライバのバージョンによって使用できるハードウェア(USRP)が限定されるからです
お客様が古いバージョンのLabVIEWで新しいUSRPの開発を希望された場合、開発不能な場合があります。
LabVIEWのバージョンとNI-USRPドライバのバージョン、サポートしているUSRPの型番、これらをマトリックス図にすると以下のようになります。


15.0
15.5
16.0
16.1
17.0
NI USRP-2944R
×
NI USRP-2945
×
×
×
LabVIEW 2012
×
×
×
LabVIEW 2013 SP1
×
LabVIEW 2017
×
×
×
×
※ただしNI USRP-2945/2955はLabVIEW2016, 2017でしか動作しない。

このようにLabVIEWとドライバ・USRPの型番によって使える組み合わせが異なっています。

LabVIEWのバージョンとNI-USRPドライバのバージョンの組み合わせを探る
どのバージョンのLabVIEWでどのバージョンのNI-USRPドライバが動作するか、この情報がこの項目”Application Software Suport"から得ることが出来ます。
下図はNI-USRP 17.0がサポートしているLabVIEWの一覧です。これを見るとLabVIEW 2013やそれ以前のLabVIEWは書かれていません。
つまりLabVIEW 2013ではNI-USRP 17.0は動作しないということになります。
clip_image003
ではLabVIEW 2013で動作するNI-USRPドライバを探すにはどうしたらいいでしょうか?
この方法は、単純にNI-USRPドライバの各バージョンごとのReadmeを見て確認します(笑)。

先に見たようにNI-USRPドライバはサポートしているハードウェアが決まっています。
LabVIEW 2012の場合、NI-USRPドライバ 15.5を使えばNI USRP-2944Rは使えますが、2945は使えません。
LabVIEW 2013の場合、NI-USRPドライバ 16.1を使えばNI USRP-2944Rと2945両方を使えますが、今後新しいUSRPが発売されても使うことは出来ないと思われます。

このようにLabVIEWのバージョンとNI-USRPドライバのバージョン、サポートしているUSRPの型番には依存関係が存在しており、それらをひもときながら開発を提案し進めていくのがドルフィンシステムの役目です。

まとめ

今回は、
・LabVIEWのバージョンによって使用できるNI-USRPドライバのバージョンが限られることが分かりました。
・NI-USRPドライバのバージョンによってサポートされているハードウェア(USRP)が限られることが分かりました。

私たちドルフィンシステムは、今回解説したようなLabVIEW、NI-USRPドライバ、USRPの型番の組み合わせを適切に理解し、お客様の要望に応じた最適な無線システムを提案しています。

SDRを用いた無線システムのご要望はドルフィンシステムへ

コメント