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SDR関連ソフトがプリインストールされたUbuntu ~DragonOS~
SDR関連のソフトウェアは、オープンソースのGNU Radioを中心としてLinux上で開発されています。
オープンソースでやっかいなのが、ライブラリの依存問題。
「これをインストールするとこのライブラリのバージョンが違うから、バージョンアップするとこっちのソフトが動かなくなる」という"Library Hell"問題が発生します。
今回試すのが"Dragon OS"。
"Dragon OS"はUbuntu Linux上にあらかじめSDR関連のソフトウェアをインストールしてあるディストリビューション。色々なSDR関連ソフトがプリインストールされているので、面倒なインストール問題も無く、ソースコードからビルドする必要も無く、楽々です。
メニューに登録されているSDR関連ソフトは以下の通りです。
GNU RadioやSDR++などの有名なもの以外にも、良く分からないのも多いですね。
- BTLE
- Crocodile Hunter
- CubicSDR
- DF-Aggregator
- FALCON
- GSMEvil2
- Gqrx
- HackTV
- IMSI Catcher Script
- Inspectrum
- OP25 Boatbod
- OpenWebRx
- Osmo-NITB-Scripts
- PySDR
- QRadioLink
- QT-DAB
- RDF-Sim
- RFCrack
- SDR++
- SDRTrunk
- SDRangel
- Sparrow-WiFi
- Tetra Kit
- Universal Radio Hacker
- Yate
- srsLTE-Sniffer
- Dire Wolf
- Flarq
- Fldigi
- GNU Radio Companion
- Gpredit
- Message Aggregator
- QSSTV
- QspectrumAnalyzer
- RMSViewer
- SigDigger
- js8call
- jtdx
- wsjtx
- LimeSuiteGui
Virtual Boxでビルドを試す
DragonOSを試すためにLinux用PCを用意するのもしんどいので、VirtualBox等の仮想PCソフトウェアを使用するのがもっとも楽です。
今回は、USBサポートが良いVirtual Boxを使用します。
仮想PCには、メモリ 8GBは割り当てます。
CPU コアは多ければ多い方が良いですが、6コアもあれば良いと思います。
VirualPCではデフォルトで1コアしか使用しないので、手動で設定して下さい。
あとUSBコントローラーは3.0を使えるようにしておきます。
ダウンロードする
DragonOSは以下のリンクからISOイメージをダウンロードします。
DragonOS_Focal_PublicR15.isoが約4GBでした。
DragonOS_10
https://sourceforge.net/projects/dragonos-10/
VirtualBoxにインストールする
VirtualBoxの詳しい使い方は省略します。
仮想PCを作成し、設定→ストレージ→コントローラーID→光学ドライブ→仮想ドライブで、ISOイメージを指定します。
仮想PCをISOから起動させるとLive linuxの起動画面が表示されるので、Enterキーを押して"live"を選択します。
起動しましたが、まだインストールは完了していません。
デスクトップ上の"Install DragonOS Focal"をダブルクリックして、"Execute"を選択します。
インストーラーが起動します。
Ubuntu Linuxのインストーラーと同じなので、省略します。
インストールが完了しました。"今すぐ再起動する"を選択します。
この暗い画面が表示されたらインストールメディアを取り出します。
VirutalBoxならバーチャルマシンの設定→ストレージ→コントローラーID→光学ドライブ→「仮想ドライブからディスクを除去」を選択してメディアを外します。
その後、暗い画面でEnterキーを押すと再起動します。
再起動させると起動中に"SDRPlay"のライセンス同意画面が表示されますので、適宜同意します。
これでインストール完了。
色々とインストールされています。
VirualBoxで画面の大きさを広げる
VirtualBoxにLinuxをインストールした場合、VirtualBoxのウィンドウを広げてもLinuxのウィンドウが一緒に広がりません。
VirtualBoxの画面サイズを自動的に大きくする。
$ sudo apt install gcc make perl linux-headers-$(uname -r)
デバイス→Guest Additions CD イメージの挿入→で、CDがマウントされます。
デスクトップ上の"Computer"をダブルクリック→デバイス→VBox_GAs_6.1.4→aurorun.sh→ダブルクリックして実行→認証ダイアログが表示されるので管理者のパスワードを入力
※管理者のパスワードは、インストール時に作成したユーザのパスワードです。
これで以下の様にインストールが完了したら、OSを再起動します。
再起動、左下のメニュー→Leave→終了・再起動を選択します。
再起動が完了したらVirtualBoxのウィンドウを広げると、Linuxのデスクトップも広がるはずです。
HackRF Oneを接続する
ここではHackRF Oneを接続して動作確認します。
BladeRFやUSRPはファームウェアのダウロードなど面倒な設定が必要ですが、つなげば動くHackRF Oneは便利です。
まずホストOSのWindows側でHackRF Oneのドライバをインストールして、下図のように認識させます。
認識が出来たら、仮想PCのデバイス→USB→Great Scott Gadgets HackRF Oneを選択します。
左下のメニュー→システムツール→QTerminal
でターミナルを開いて認識していることをlsusbコマンドで確認します。
$ lsusb
"OpenMoko~"がHackRF Oneです。
ちゃんと認識しているようです。
CubicSDRを動かす
メニューからCubicSDRを起動するとダイアログが開くので、Hack RFを選択→Startをクリック。
おお。ちゃんと信号を受信しています。
ちなみに送信信号はADALM-Plutoから送信しているLTE信号です。
Gqrxで動かす
次にGqrxを起動し、ダイアログでHackRFを選択します。
こちらも問題なく表示されます。
SDR++
SDR++でも動作しました。
ですがデバイス選択で"Hack RF"にすると開始直後にSDR++が落ちます。
仕方ないので"SoapySDR"にしてゲインを調整すると、スペクトラムが表示されますが。デフォルトのゲインはすべて0なので、適当に調整しないと無信号のように見えます。
GNU Radio
ちょっと時間が無いのでGRCは起動させただけにとどめました。
GNU Radioは3.8.1がインストールされています。
UHD は安定の3.15ですね。
まとめ
- DragonOSは、Ubuntu LinuxをベースにSDR関連のツールをプリインストールしているディストリビューション。
- Windows上であればVirtual Boxで、Hack RF Oneが動いた
- CubicSDR, Gqrx, SDR++が動いた
ちょっと試したいときには便利なディストリビューションですね。
以上、ドルフィンシステム福島でした。
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