Stream Commandの使い方

Timed Commandは、

中心周波数などのRF設定を時間確定的に行うGeneral Timed Command
収録・再生の開始・停止を制御するStream Command

に分かれます。

General TimedCommandは過去記事の(2)で扱いました。

今回はStream Commandを試して見ます。
で、LabVIEWでStream Commandを使うにはどうしたらいいか？

実は、よくサンプルで目にする下図の①がStream Timed Commandを実行する関数です。

① niUSRP Configure Trigger関数で、ストリームを開始する時間を指定します。下図ではUSRP内部カウンタが2秒になってから収録を開始する指定をしています。
② niUSRP Set Time関数で、USRP内部タイマー時間を設定します。下図では0秒に初期化しています。初期化されるタイミングはコマンドの実行タイミングになります。他の機器と同期させたい場合は後述。
③ niUSRP Initiate関数でストリーム開始させる関数です。
④ niUSRP Fetch Rx Poly関数で、USRPからIQデータを受信します。

サンプルniUSRP EX Command delay.vi

上を実行すると以下の様に処理が進みます。

①が実行された時、収録開始時間を指定するコマンドが即座に実行される
②が実行された時、USRPの内部カウンタを指定するコマンドが即座に実行される
③が実行された時、PCとUSRPの受信を動作を開始します
④でUSRPからIQデータを受信します。①で受信開始が2秒後と指定されているので、このFetch関数は約2秒間ブロッキングされてからIQデータを返します。

ちなみに②は即座に実行され、実行された瞬間からUSRPの内部カウンタが加算開始しますので、下図のように②～③で時間のかかる処理を行うとデータが受け取れないことになります。

(USRPが2秒後にソフト側に対してデータを送ってくるにもかかわらず、ソフト側が受け取る準備が出来ていないのでエラーになる)

②と③とFetch関数の間には処理は入れないようにしましょう。

他の機器と同期して収録・再生を開始する

USRPはPPS INコネクタにPPS信号を入力するとスタートトリガとして利用することが出来ます。

① niUSRP Configure Trigger関数で"Next Timebase Edge"を選択すると、次にPPS信号が入力された時間を0秒として初期化します。OctoClock(クロック分配機)を使用して複数のUSRPにPPS 信号を分配すれば、複数のUSRPのサンプリング開始タイミングを同時にすることができます。