こんにちはドルフィンシステム福島です。
以前の記事「【2024年最新】USRPに適した小型PCの構成」で紹介した
MinisForums MS-01
そういえば実力を公開していませんでしたので、一体どのくらいのレートで収録が出来るのか?新たにベンチマークも取得しましたので、その実力を公開したいと思います。
まずは結論。
- MS-01では、ストレージ(SSD)の排熱が弱点。長時間の連続書き込みでサーマルスロットリングが発生する。
- Windows上でUSRP-2954R(NI-USRPドライバ)で、1ch 160MHz BW (200Msps)の収録は出来た。ただ他のアプリを動かすとデータ落ちが発生するので注意。
- Linuxならさらに倍の 2ch x 160MHz BWを構成できそうだけど、SSDの排熱がネックになる。
WindowsならUSRP-2954で注意しながら 1ch 160MHz BWを使うのが上限ですね。
MS-01のストレージ事情
MS-01は、M.2スロットが3本ありますので、システム用SSD以外にデータ用SSDを2本用意することが出来ます。
このコンパクトさでこの集積度はなかなかです。
ただMS-01は、とっても窮屈。
SSDスロットすぐ上にファンが付いていますが、薄型ファンでです。ぴったりなのでヒートシンクを付けることはできません。
SSD①、②はPCIe 4.0スロットですが、一番右の③はPCIe 3.0スロットなのでシステム用SSDはこちらでも良いかもしれません。
ストレージのベンチマーク1 (Linux)
ではストレージのベンチマークを行います。
MS-01は、M.2スロットが3本ありますので、システム用SSD以外にデータ用SSDを2本用意することが出来ます。
このコンパクトさでこの集積度はなかなかです。
ただMS-01は、とっても窮屈。
SSDスロットすぐ上にファンが付いていますが、薄型ファンでです。ぴったりなのでヒートシンクを付けることはできません。
一番左はPCIe 3.0スロットなので、システム用SSDはこちらでも良いかもしれません。
MS-01のUbuntu Linux上に2枚のSSDでRAID0を組み、2GB/sで2TBをシーケンシャルライトした場合のSSD温度を計測しました。
計測環境
使用したSSDはシーケンシャルライトのSteady Stateで1.6~1.9GB/s程は出ますので、2本でRAIDを組めば2GB/s程度は安定して出そうです。
でベンチマーク結果は、
- 2GB/sでは、72度まで到達したのでサーマルスロットリングが発生するギリギリのところ。
- 1GB/sでは、75度に到達し68度の間でサーマルスロットリングが発生している。
転送レートが高い方のSSD温度が低いのは気になりますが、長時間(グラフ横軸単位は秒)シーケンシャルライトをするとサーマルスロットリングを起こさないまでもギリギリに達するので、レートは抑えめで運用する方が良さそうです。
※MS-01よりも新しいMS-A2もありますが、似たり寄ったりだと思います。現物で動かしてはいませんが。
2GB/sベンチマーク時のSSDの温度
2GB/sベンチマーク時のSSDの温度
ストレージのベンチマーク2 (Windows)
次にWindows上で別のSSDでベンチマークを取得しました。
こちらはシステムがインストールされているドライブにシーケンシャルライトをしたので、シーケンシャルライトレートがかなりブレブレです。ですが、概ね1.2~1.3GB/s程度の巡航速度で書き込めているようです。
これだけブレがあると書き込みバッファを多めに用意した方が良いですね。
こちらは400秒程度の書き込み時間ですが、SSD温度が70度近くでサーマルスロットリングギリギリです。
やはり1GB/sはちょっとつらいかもしれません。
計測環境
USRPのベンチマーク
次にMS-01にPCIeしたUSRPを使ってデータ収録をしてみます。
結論から申し上げると、
160MHz BW (200Msps)で収録できるがギリギリ
というところです。
計測環境
200Msps (160MHz BW)で、1500秒(25分)まで連続収録できました(これ以上もできたと思うけど止めた)。
※このときのSSD温度グラフは作成していませんが、70度を下回っていました。
1500秒連続収録の図
ただ他のアプリを動かしたりするとデータ落ちが発生したので、気をつけないと行けません。エクスプローラーでもデータ落ちしましたので。
安定化させるならNI-USRPドライバではなくIDLで実装するか、Linuxを選ぶ必要がありますね。
Linuxなら160MHz BW を2chで行けるでしょう。ただSSDの排熱が付いてこれませんが。
以上、ドルフィンシステム福島でした。
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