- リンクを取得
- ×
- メール
- 他のアプリ
- リンクを取得
- ×
- メール
- 他のアプリ
こんにちはドルフィンシステム福島です。
前回に引き続いて、ラズパイ4でUSRPを動かしてみます。
前回まででUSRP関連ツールのインストールが完了しUSRPの認識を確認しましたので、今回はラズパイ4でUSRPを動かしてみます。
サンプルを起動する
UHDのサンプルを動かしてみます。
UHDのサンプルは、
/usr/lib/uhd/examples/
に入っています。
下記のようにして簡易スペアナを起動し、USRP B200miniに入力した信号を観測します。入力信号は 802.11aです。
$ /usr/lib/uhd/examples/rx_ascii_art_dft --rate 50e5 --freq 20e8 --gain 50
※ 送信信号送出方法
$ /usr/lib/uhd/examples/tx_samples_from_file --rate 10e5 --freq 20e8 --file 11a\ -\ 20MHz\ -\ 64QAM\ -\ Nopeak.dat --repeat --gain 40
ディスクベンチマークをします
無事UHDサンプルが動作しましたので、次に収録ベンチマークをします。
ですがその前にラズパイ4でIQデータ収録をさせる場合、どの程度のレートで書き込みできるのかディスクベンチマークを行います。
ディスクベンチマークは、LinuxがインストールしてあるmicroSDカードと、USB 3.0接続のUSB SSDの両方で行います。
exfatを読み書きできるようにしてマウントする
事前に、USB SSDはWindowsと相互に読み書きが出来るようにWindowsでexfatでフォーマットしておきます。
そしてUbuntuでもexfatが読み書きできるように設定を行います。
まずLinuxでexfatを読み書きできるソフトをインストールします。
$ sudo apt install exfat-fuse exfat-utils
次に、ラズパイ4のUSB 3.0ポートにUSB SSDを挿入し、下記のようにfdiskでどのデバイス名で読み込まれたか確認します。
/dev/sdb1のようですね。
$ sudo fdisk -l
デバイス 起動 開始位置 最後から セクタ サイズ Id タイプ
/dev/sdb1 2048 250066943 250064896 119.2G 7 HPFS/NTFS/exFAT
次に、USD SSDのマウントポイントを作成し、マウントします。
$ sudo mkdir /mnt/usb
$ sudo mount -t exfat /dev/sdb1 /mnt/usb/
※マウント時に「mount: /mnt/usb: 未知のファイルシステムタイプ 'exfat' です.」と表示されたら、exfat-fuse exfat-utilsがインストールされていません。
fioコマンドのインストールとセットアップ
aptでfioをインストールし、ベンチマーク設定ファイルを作成します。
fioのインストールと使い方は以下のページを参考にしました。
LinuxでもCrystalDiskMarkぽいディスクベンチマークしたい
fioによるベンチマーク結果
Samsung EVO Plus 32GB (microSD)
fioコマンド出力結果
$ sudo fio -f /tmp/fio.txt --output-format=terse | awk -F ';' '{print $3, ($7+$48) / 1000}'
Seq-Read 41.463
Seq-Write 24.32
Rand-Read-512K 38.818
Rand-Write-512K 22.723
Rand-Read-4K 7.299
Rand-Write-4K 0.504
Rand-Read-4K-QD32 9.611
Rand-Write-4K-QD32 0.3
結果は?
このmicroSDの最大転送レートはメーカーのHPによると、
Read: 95MB/s
Write: 20MB/s
です、実際にベンチマークをしてみると、
Read : 41MB/s
Write : 24MB/s
と、若干遅め。PCでは、
Read : 92MB/s
Write : 34MB/s
は出ているので、CPUが足を引っ張っているのか?
Sumsung 840 Pro 128GB (USB SSD), exfat
fioコマンド出力結果
$ sudo fio -f /tmp/fio.txt --output-format=terse | awk -F ';' '{print $3, ($7+$48) / 1000}'
Seq-Read 133.372
Seq-Write 248.831
Rand-Read-512K 40.081
Rand-Write-512K 53.148
Rand-Read-4K 0.478
Rand-Write-4K 0.469
Rand-Read-4K-QD32 0.483
Rand-Write-4K-QD32 0.486
結果は?
このmicroSDの最大転送レートはメーカーのHPによると、
Read: 530MB/s
Write: 390MB/s
です、実際にベンチマークをしてみると、
Read : 133MB/s
Write : 248MB/s
ReadもWriteも遅いですね。これはラズパイのCPUが原因かも。
以前、Windowsでベンチマークした際は、
Read : 446MB/s
Write : 436MB/s
でした。
Windows上での結果
まとめ
- UHDサンプルのrx_ascii_art_dftで簡易スペアナとして動作した
- microSDは、PCよりも遅いレートだった
- USB SSDは、PCよりも遅いレートだった
- ストレージのベンチマーク結果が遅いのは、CPUが足を引っ張っている可能性あり
今回はUSRPというよりも半分はラズパイのベンチマークになってしまいましたね。
UHDの使い方を期待された方は、ちょっと期待外れだったかもしれません。
ですが事前にディスクベンチマークを取っておくことは非常に大事なのです。
次回USRPを使った収録ベンチマークを行います。
以上、ドルフィンシステム福島でした。
コメント
コメントを投稿